私とアロマとの出会い

私が２４歳頃のことです。
テレビでアロマテラピーのことを知りました。

海外へ留学されてアロマの資格を取得され、日本で協会を立ち上げた女性の話しでした。

当時は海外留学なんて想像すらできない、海外旅行でさえ珍しい時代でした。

「アロマ」という言葉も初めて聞き、「アロマを使ってマッサージをする」ということに衝撃を受けたのを覚えています。

それから何年か経ち、東京でアロマの学校が設立、大阪にも学校が出来ました。

何となく気になっていたせいか、そのニュースは私にとって興味深いものでした。でも、私は行きませんでした。

調べたら、お金もかなり高額でしたし、仕事を辞めてまでの強い意志も勇気も、その時はありませんでした。

４５歳　母の介護が終わりました。

自分の人生を取り戻さなければ！再就職をしよう！と求人広告をみて気づきました。

離職して何年もたっている上、特別な才能や資格があるわけではない。

正社員になるには、相当ハードルが高い、それだけではなく、職業も選べない現実を目の当たりにし、不安ばかりの日々でした。

そんなある日のこと。

母の介護生活で、のんびり過ごすことなど皆無だった私は、町の小さな雑貨屋へ吸い寄せられるように入っていたのです。

久しぶりにワクワクした気持ちになり、あれこれ手に取り楽しんでいると、そこだけパッとスポットライトがあたっているように、キラキラと輝いた一角があります。

そこにはなんと「アロア」が陳列されていたのです！

忘れかけていた、手の届かない夢が、目の前に、手の届くところにあったのです！！

私は目の前の小さなアロマの瓶を手に取り、香りをかいでみました。

「あぁ、これがアロマなのか・・・なんて良い香り・・・」

「アロマを仕事にしたい！」

そう思い至るまでに、時間はかかりませんでした。

私の中で、いつの間にかアロマが特別なものとなり、心の中で小さな火種となり、燃え盛るのを待っていたかのように、一気に気持ちがアロマへ傾いていきました。